to不定詞の3つの用法のひとつ、副詞的用法について書いていきます。基本として「〜するために」と訳します。学校でも一番はじめに習う意味だと思います。しかし、実は副詞的用法には「〜するために」以外の使い方があります。それらも合わせて紹介していきます。
(副詞は基本的に動詞や形容詞を修飾するものです。なんとなくわかっていると理解が進むと思います。)
to不定詞の副詞的用法①目的を表す「〜するために」
I went to a library to write a report.
(訳)私はレポートを書くために図書館に行った。
副詞的用法の基本です。to以下で主語の動作の目的を表します。
to不定詞の副詞的用法②結果を表す「○○した結果〜」
②以降は見たことがある気はするけど、これ副詞的用法なんだというものが続いていくと思います。
She grew up to be a good singer.
(訳)彼女は大きくなって、良い歌手になった。
この文を目的「〜するために」と訳すと不自然なことがわかると思います。「彼女は良い歌手になるために大きくなった」となってしまいます。grow upは「子供から大人に成長する」という意味の句動詞です。歌手になるために子供から大人になる、というのはおかしいです。したがって目的「〜するために」とは訳さず、結果「○○した結果〜」と意味で訳します。
ただ、結果で考えてしまうと混乱してしまうかもしれないので、次にあげる文のイメージをもてば良いと思います。
She grew up and became a good singer.
(訳)彼女は大きくなって、そして良い歌手になった。
こんな風にandで単純に文をつなげているようなイメージをもちましょう。
to不定詞の副詞的用法③感情の原因を表す「〜して○○」
I was glad to hear that.
(訳)私はそれを聞いて嬉しかった。
感情を表す形容詞の後にto不定詞をもってきて「〜して○○(主語の感情)」という風な意味をもちます。
to不定詞の副詞的用法④判断の根拠「〜なんて○○だ」
You are kind to carry my bag.
(訳)あなたは私のバッグを運んでくれるなんて親切だ。
人の性質や性格を表す形容詞などの後ろにto不定詞をもってきて「〜なんて○○だ」という風な意味をもちます。
to不定詞の副詞的用法⑤その他形容詞を補う場合
③④のように感情や性質・性格を表す形容詞以外の形容詞もto不定詞をもってきて形容詞を補うことがあります。
I am ready to go out.
(訳)私は外出する準備はできている。
This area is hard to swim.
(訳)この海域は泳ぐことが難しい。
②以降は副詞的用法としてあまり認識してない人がいるかもしれません。③④あたりは比較的よく出てくると思います。副詞的用法だからといって脳死で「〜するために」と訳すことのないようにしていきましょう。