関係代名詞で出てくる複合関係代名詞を扱います。今回はその中のwhoeverです。
複合関係代名詞というのは、関係代名詞にeverがくっついたものです。ただ、関係代名詞と違って先行詞を気にする必要はあまりありません。きちんと訳し分けさえできれば問題ないといっていいでしょう。
whoeverの訳し方①「〜する人は誰でも」
例文①
Whoever have a ticket can enter the park.
「チケットを持っている人は誰でも園内に入ることができる。」
whoeverは「〜する人は誰でも」という意味があります。先行詞はないといってよいでしょう。一応、whoever節の主語は省略が起きています。
このwhoeverは名詞節をつくる、と覚えておくといいかもしれません。上の例文では、
Whoever have a ticket←(主語) can enter the park.
黄線部が名詞として主語になっています。この名詞がくる場所にwhoever節を置いていいというのを頭に入れておくと、もう1つの意味との訳し分けが楽になると思います。
例文②
You can bring whoever you like to the party.
「あなたの好きな人を誰でもパーティに連れてきていいですよ。」
例文①との違いはwhoever節の省略が主語ではなく、目的語であるということです。自然に例文を訳そうと思うとあまり関係はないと思います。
また、名詞節をつくるwhoeverなのですが、②の場合は目的語の位置に置かれています。
You can bring (目的語→)whoever you like to the party.
名詞を置くことができるのは、主語や目的語、補語、前置詞のあと(前置詞の目的語)などがあります。whoever節がこれらの位置にあるときは、「〜する人は誰でも」と訳しましょう。
whoeverの訳し方②「誰が〜しようとも」
例文①
Whoever talked to him, he didn’t speak.
「誰が彼に話しかけようとも、彼は口を開かなかった。」
②のwhoeverは「誰が〜しようとも」という意味があります。先行詞のことは更に気にしなくてよいでしょう。whoever節の主語は省略が起きていますが、自然に訳すにはこれも気にしなくてよいでしょう。
このwhoeverの特徴は、接続詞のような使い方がされているということです。本来は副詞節を導く複合関係代名詞、と言われますが、副詞節を導く接続詞のようなものだと思ってしまったほうが楽だと思います。
例文②
Whoever you may love, I love you.
「あなたが誰を愛していても、私はあなたを愛しています。」
この例文ではwhoever節の目的語が省略されていますが、これもあまり重要ではないと思います。
whoeverがつくる副詞節では、助動詞mayが使われることがあります。このようにすると文語的になります。
接続詞のように考えればよいwhoeverでは、「,(カンマ)」が使われます。これを見つければほぼほぼ「誰が〜しようとも」と訳して大丈夫です。強いて言えば、名詞節となっていないこと(名詞が来る位置にwhoever節がないこと)を確認しましょう。
whoeverの書きかえ①「〜する人は誰でも」
例
Whoever have a ticket can enter the park.
⬇︎
Anyone who have a ticket can enter the park.
名詞節whoeverはanyone「誰でも」を表す代名詞+who関係代名詞 (anyone who) に書きかえられます。問題として出題される頻度はあまり多くはないでしょう。
whoeverの書きかえ② 「誰が〜しようとも」
例
Whoever talked to him, he didn’t speak.
⬇︎
No matter who talked to him, he didn’t speak.
副詞節whoeverは(no matter who) に書きかえることができます。ほかの複合関係詞でもno matter~に書きかえられるし、出題頻度も比較的高いので、よく覚えておきましょう。
以上になります。名詞、関係代名詞、接続詞など、それぞれが組み合わさっているような単元ですね。もしよかったらほかの記事も読んで見てください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!