関係代名詞を学習していると、いきなり非制限用法という言葉が出てきます。これって何?みたいになる人もいると思います。それはなぜかというと、「非」制限用法という言葉を習っても、制限用法という言葉を習っていないからです。
制限用法とは何か
そもそも、制限用法とはなんなのかというと、普通に関係代名詞や関係副詞のある文のことを言います。
I have a friend who lives in Osaka. 👈これとか
The book which he wrote is interesting.👈これとか
This is the house where I live.👈これとか
このように使われている用法は全て、制限用法です。
じゃあ非制限用法って?
見た目から制限用法と非制限用法の違いの1つは明らかです。
I have a friend who lives in Osaka. 👈制限用法
I have a friend, who lives in Osaka. 👈非制限用法
見た目の違いは「,(カンマ)」です。付いていなけれは制限用法、付いていれば非制限用法という風に判断できます。
見た目に関してはこれしかないのですが、訳し方や先行詞に微妙な違いがあります。次の見出しから訳し方について解説をします。先行詞に関してはここで説明してしまいます。
制限用法の先行詞は、文脈上で不特定の人やものがくることが多いです。それを関係詞節で修飾します。
非制限用法の先行詞は、文脈上すでに特定されている人やものがくることが多いです。それを関係詞節で修飾することが基本となります。先行詞などに情報を付け加えるような働きがあります。
(文脈上の特定・不特定というのは、単純に考えるのならその語が出てきているか、説明されているかどうかだと考えておけばいいかなと思います。)
非制限用法は訳し方がポイント!パターンに分けて解説!
関係詞の非制限用法は、関係詞の前に「,(カンマ)」が付いているという話をしましたが、ここから非制限用法は大きく2種類に分かれています。挿入パターンと連結パターンです。
〈挿入パターン〉
My brother, who is a soccer player, lives in Germany.
このように文の途中に非制限用法の関係詞節があるものを「挿入パターン」と勝手に呼んでいます。この英文から得られる情報として、「私の兄はサッカー選手だ」「私の兄はドイツに住んでいる」ということの2つがあると思います。これらを「〜で、〜」 でつなげてしまえばOKです。
⇨「私の兄はサッカー選手で、ドイツに住んでいます。」
〈連結パターン〉
I have a friend, who lives in Osaka.
文の後に非制限用法がくるものを勝手に「連結パターン」と呼んでいます。実は、この連結パターンの時には訳し方が3つあります。
〈連結パターン①and型〉「〜。そして〜」
I bought the English book, which I read soon.
「私はその英語の本を買った。そしてすぐに読んだ。」
この英文は、関係詞を使わなくとも、andでつなげても成立しますよね。なので、andと同じように訳してしまえばいいのです。
〈連結パターン②because型〉「〜。なぜなら〜。」
I read this book soon, which looked interesting.
これをさっきのand型だと思って訳してみると、「私はこの本をすぐに読んだ。そして面白そうだった。」となります。これだと変ですよね。この感覚を覚えたら訳が間違っているので、違う型で訳す必要があります。
そこで次に紹介する型はbecause型です。関係詞節をbecause節のように訳します。
⇨「私はこの本をすぐに読んだ。なぜなら面白そうだったからだ。」
これならしっくりくると思います。
※ここから直接訳とは関係のないことを解説します。訳だけ確認したいよという人は③に進んでください。
上の例文について追加で解説をしていきます。非制限用法に割とあることなのですが、関係詞の直前にあるのが先行詞とは限りません。ただ、文脈上先行詞はthis bookになるだろうことはわかりやすいかと思います。主語以外の名詞はこれくらいしかないからですね。名詞が複数ある場合には先行詞がなんなのか精査しましょう。
また、非制限用法も関係詞の話なので、関係詞節は完全な文ではなく先行詞の繰り返しが省略されています。上の英文では主語が欠けていて、完全な文にすると、「This book looked interesting.」となります。
〈連結パターン③but型〉「〜。しかし〜。」
I bought this English book, which I couldn’t read without dictionary.
and型、because型でそれぞれ訳してみます。
and型⇨「私はこの英語の本を買った。そして、(その本は)辞書なしでは読めなかった。」
because型⇨「私はこの英語の本を買った。なぜなら(その本は)辞書なしでは読めなかったからだ。」
これだとどちらも変ですよね。and型ではそしてに違和感を感じるし、because型では因果関係がめちゃめちゃになっていますよね。
そこでbut型の登場です。関係詞を使わずにbutでつなげると意味が通るようになると思います。
⇨「私はこの英語の本を買った。しかし、辞書なしでは読めなかった。」
これならしっくりきますよね。
⦅まとめ⦆
関係詞の非制限用法の訳し方にはパターンがあり、挿入パターンでは「〜で〜。」で訳し、連結パターンの場合にはand型、because型、but型のどれかを一番しっくりくるもので訳す。
いかがでしたか?少し長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。また別の記事も読んでみてください。