過去完了について書いていきます。色々細かく言葉で説明するよりも、例文をもとに解説をしてニュアンスをとらえてもらったほうがいいと思うので、あまり前置きはせずにいこうと思います。
過去完了は「過去の時点に結びつける」
現在完了のポイントは「現在に結びつける」でした。現在完了の記事をまだ読んでいない人はこちらをどうぞhttps://kitakubustady.com/%e6%99%82%e5%88%b6%e2%91%a6%e3%80%80%e7%8f%be%e5%9c%a8%e5%ae%8c%e4%ba%86%e5%bd%a2%e3%80%80%ef%bd%9e4%e3%81%a4%e3%81%ae%e6%84%8f%e5%91%b3%e3%82%92%e8%a6%9a%e3%81%88%e3%82%88%e3%81%86%ef%bc%88%e5%ae%8c/
過去完了は「過去の時点に結びつける」のがポイントです。完了形の4つの意味(完了・経験・継続・結果)それぞれで例文を確認していきましょう。
①完了
I had finished my homework when my mother came home.
(訳)母が帰ってきたとき、私は宿題を終えた。
この例文の「過去の時点」とは「母が帰ってきた」時です。その時点までに「私が宿題を終えた(私が宿題をしていた)」ことが完了したことを表しています。
②経験
I had eaten caviar once before I became twenty.
(訳)私は20歳になる前に、キャビアを一度食べたことがあった。
この例文の「過去の時点」とは、「私が20歳になった」時です。その時点までに「キャビアを一度たべた」経験をしていたことを表しています。(今現在キャビアを食べた回数は増えています。今も一度のままなら現在完了でいいはずです。)
③継続
I had lived in America until I was fifteen.
(訳)私は15歳になるまでアメリカに住んでいた。
この例文の「過去の時点」とは、「私が15歳になった」時です。その時点まで「アメリカに住んでいた」状態が継続していたことを表しています。(今現在はアメリカには住んでいません。今も住んでいるなら現在完了でいいはずです。)
④結果
The bus had already left when I got to the bus stop.
(訳)私がバス停についたとき、バスはもうすでに出発していた。
この例文の「過去の時点」とは、「私がバス停についた」時です。その時点までに「バスが出発していた」ことを原因に、結果として「バスに乗り遅れた」ことを表しています。
過去完了で表す「過去より前の過去」~大過去~
過去完了の形を使って「過去に起こったこと」と「それよりも更に過去に起こったこと」を表すことができます。この用法では、完了形の4つの意味(完了・経験・継続・結果)を表すことはできません。単に過去の時系列をはっきりさせることしかできません。
I lost the book I had bought the day before.
(訳)私は前の日に勝った本を失くした。
例文からわかることは、「本をなくした」ことと、「本を前の日に買った」ことで、後者のほうがより過去に起こったという事実だけです。「本を失くした」時点への結びつきはなく、完了・経験・継続・結果の意味は含まれていません。
いかがだったでしょうか。完了形の「結びつき」のイメージが少しでも分かってもらえたら嬉しいです。また、大過去と過去完了の区別は学校ではあまりちゃんと触れられていないかもしれないので、覚えておきましょう。