教科書、単語帳、参考書で動詞のところに「自動詞」「他動詞」と書いてあると思います。それらの違いって明確に知っていますか?あまり学校では触れられないことだと思います。改めて「自動詞」「他動詞」の役割、違いを確認していきましょう。
自動詞と他動詞って何?
自動詞…主語自身の動作を表す動詞
(例)
他動詞…主語ではない他のものに影響を与える動詞(あくまで動作の主は主語だが)
(例)
(例文1)
I run in the park.
(訳)私は公園を走る。
runはあくまでI自身の動作であって、他のものに影響を与えることはありません。
(例文2)
I gave the present.
(訳)私はプレゼントをあげた。
giveはthe presentに影響を与えている。細かく言えば、Iから相手にthe presentが移動をしています。
自動詞・他動詞って覚えなくてもいい?
こう見ると、自動詞他動詞の判別は難しいものではないし、わざわざ気にする必要もないように思えます。しかし、辞書や教科書、単語帳に動詞が出てきたときに自動詞か他動詞かが書いてあることにはちゃんと意味があるのです。
こんな問題が出てきたらどうでしょうか。
(例題)当てはまるものを選びなさい。
I ( ) her. 私は彼女へ言った。
- told ② told to
I ( ) him. 私は彼を批判した。
- complained ② complained to
上の問題でも下の問題でも、Iに対してherやhimという相手がいます。これを相手に影響を与えていると考えれば、答えはどちらも①ということになります。
しかし、上の問題の答えは①で、下の問題の答えは②なのです。つまり、tellは他動詞で、complainは自動詞ということなのです。
日本語から受ける印象とは違いがありますよね。そうです。日本語的な印象だけでは自動詞か他動詞かを判別できない動詞があるのです。
だから辞書や教科書、単語帳などには自動詞か他動詞かが書かれているのです。そして動詞一つ一つに関してそれを把握し、覚えなくてはならないのです。
さらに言うと、今後英語を読むだけでなく書くこともテストによって求められることが多くなります。では、英作文の問題で、「私たちはその問題について議論した」と書きたいとします。議論するは「discuss」です。これが自動詞か他動詞かが分かっていないとこう書いてしまうかもしれません。
(答)We discussed about the problem. ×
一見、議論するのは私たちで、議論する内容に影響を与えないように思えます。しかし、「discuss」は他動詞です。なので、aboutはいりません。
よって、
(答)We discussed the problem. ○
となります。
ワンポイントとして、自動詞が他のものへ影響を与えたかったり、情報を付け加えたいときは自動詞の後に前置詞がくることを頭に入れておくと良いでしょう。
自動詞と他動詞については学校ではあまり教えてくれません。しかし、とても重要で、覚えるべきことなのが分かってもらえたかと思います。覚えることは増えますが粘り強く覚えていきましょう。