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ニュースを日本語訳してみた

【VOA】英語でニュースを読んでみよう vol.1 「レガシー入学」

新日常英会話コース

VOA Leaning English を知っていますか?比較的簡単な英単語で構成されているニュース等を配信しているアメリカのメディアです。ニュースには、本文を読み上げてくれる音声も付いているので、リスニング対策もできます。英語学習に活用してみてはいかがでしょうか。

サイト記事のURLです⇨https://learningenglish.voanews.com/a/major-universities-ending-legacy-admissions/5249873.html(リスニング用音源もこちらから)

今回選んだのはアメリカの大学入試の「レガシー入学」というシステムについてです。アメリカ合衆国の歴史的背景も反映されたシステムのようです。日本には馴染みのないシステムだと思うので、なかなか興味深いのではと思います。

Major Universities Ending Legacy Admissions(主要な大学のレガシー入学(*1)の終焉)

January 21, 2020

Imagine that you work in a university admissions office. You see the applications of two students who have the same test scores. One would be the first in her family to attend college. The other is the child of a graduate of the same university. If you follow your school’s traditional policy, you must admit the child of the previous graduate.
(あなたが大学の入学事務局で働いていると想像してみてください。あなたはテストのスコアが同じの2人の生徒の願書を見ています。1人は家族の中で初めてその大学に入学するであろう人です。もう1人は同じ大学を卒業した人の子供です。もしあなたが大学の伝統的な方針に従うならば、以前の卒業生の子供を入学させなければなりません。)

Until recently, many of the top private U.S. universities were more likely to admit the child of a graduate of that university than a student with a similar educational record.
(最近までは、多くの上位のアメリカの私立大学は同じくらいの学力的なスコアを持つ生徒よりもその大学の卒業生の子供の入学を多く許可していたようでした。)

Is it fair?
(それは公平なのか?)

These legacy admissions have been questioned by educators and most admissions officers say they are not fair.
(このようなレガシー入学は教育者によって疑問視されてきており、大多数の入学事務局はそれは公平ではないと言っています。)

John Hopkins University is considered one of the top universities in the United States. In a speech early this month, President Ronald J. Daniels said the children of Hopkins graduates already have many social and educational advantages. He added that it is hard to understand why legacy admissions still exist in a country that values merit and equal opportunity. For that reason, Hopkins has ended the practice in recent years.
(ジョンズ・ホプキンス大学はアメリカの上位の大学のひとつだと言われています。今月上旬のスピーチの中で、ロナルド・J・ダニエルズ学長は、ホプキンス大学の卒業生の子供はもうすでに多くの社会的、教育的なアドバンテージを持っていると言いました。彼は実績と平等な機会が評価される国においてなぜレガシー入学が未だに存在しているか理解することは難しいと付け加えました。)

Among the world’s top universities, five say they will not consider the family’s history with the school in admission. The schools include MIT, Caltech, Oxford, Cambridge and the University of California, Berkeley.
(その界隈の上位の大学の中では、5つの大学がその入学に関して家族の経歴を考慮するつもりはないと言っています。その大学とはマサチューセッツ工科大学、カルフォルニア工科大学、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、カルフォルニア大学バークレー校です。)

Reasons for legacy admissions
(レガシー入学の理由)

In the 2018 survey of American college admissions officers, Inside Higher Ed says 42 percent of admissions officers at private schools said that legacy is still a factor in admissions decisions. The numbers are much lower at 6 percent for public colleges.
(2018年のアメリカの大学の入学事務局の調査の中で、Inside Higher Ed(*2)は私立大学の入学事務局の42%はレガシーは未だに入学の決定の要因となると話したと言っています。その数字は公立大学では6%ととても低くなっています。)

Colleges that allow legacy admissions say that they are able to raise more money if they favor children of alumni. The money, in turn, helps other students with financial needs. They also note that students of college-educated parents are more likely to try for and complete an undergraduate degree than students whose parents did not attend college.
(レガシー入学を許可している大学は、同窓生の子供に味方をするとより多くのお金を得ることができると言っています。今度はそのお金が経済的な援助が必要な他の生徒を助けるのです。またそれらの大学は、両親が大学を卒業した生徒は両親が大学に行っていなかった生徒よりも学部の単位の取得に努力をし達成するようだと言及しています。)

Origin of legacy admissions
(レガシー入学の起源)

Deborah Coe and James Davidson of Purdue University studied the origins of legacy admission. They say it began in the 1920s as a way to keep Jewish, nonwhite and immigrant students from attending the university. The result was a mostly white, Christian student body.
(パデュー大学のデボラ・コーとジェームズ・デビッドソンはレガシー入学の起源を研究しました。彼らはそれがユダヤ人、非白人、移民を大学に入学させないための方法としてはじまったと言っています。その結果、ほとんどが白人でキリスト教徒の生徒の集団となりました。)

In modern times, affirmative action by American universities is part of an effort to create a more diverse community on campus. Affirmative action considers the race of an applicant along with other qualities like economic status.
(現代では、アメリカの大学によるアファーマティブアクション(*3)はキャンパス内のより多様なコミュニティを形成する効果の一部をなしています。アファーマティブアクションは経済的地位のような他の資質に加えて志願者の人種も考慮します。)

Diversity or legacy
(多様性かレガシーか)

In 2014, a special-interest group Students for Fair Admissions (SFFA) brought legal action against Harvard University. The group argued that Harvard held Asian Americans to a higher standard in admissions. The group said the Ivy League school gave preference to black and Hispanic students with lower grades.
(2014年には、特別利益団体の公平な入学選考を求める学生たち(SFFA)がハーバード大学に対して法的措置を取りました。その団体はハーバード大学はアジア系アメリカ人を入学に関してより高い水準に引き上げたと主張しました。その団体はアイビーリーグ(*4)の大学が他の生徒よりも成績の低い黒人とヒスパニックの生徒を優先したと言いました。)

During a court hearing, a Harvard University’s dean said it was important for Harvard to favor the children of alumni in order to bring students who “have more experience with Harvard” together with “others who are less familiar with Harvard.” Putting these different group of students together, he added, would make “them more effective students and citizen leaders for society.”
(法廷審問の間に、ハーバード大学の学部長は、ハーバードをより知っている生徒たちをハーバードをあまりよく知らない生徒たちに引き合わせるために同窓生の子供たちをひいきすることは大学にとって重要だと言いました。これらの違った生徒たちの集団を一緒にすることで彼らがより有能な生徒や社会にとってのリーダーなると、彼は付け加えました。)

A federal judge ruled in 2019 that the school’s admission policy does not discriminate against Asian-American students. And the SFFA is appealing the decision.
(連邦裁判所の判事は2019年に大学の入学方針においてアジア系アメリカ人の生徒たちに対して差をつけないようにと裁定しました。そしてSFFAはその決定を受け入れています。)

A diverse, well-qualified student body
(多様で十分な資格のある学生の集団)

At Johns Hopkins University, officials reported that removing their legacy admissions has resulted in a diverse student body with high academic abilities. In the past, there were more students with family ties to the university than those who needed federal financial aid. Now, there are more students who need financial aid than those with family connections
(ジョンズ・ホプキンス大学の役員たちは彼ら大学のレガシー入学を取りやめることによって高い学術的な能力をもった多様な生徒の集団が生まれる結果となったと報告しました。過去には、連邦の経済支援を必要とする生徒よりも大学との家族の絆をもった生徒たちの方がが多かったのです。現在では、家族のつながりをもつ生徒よりも経済支援を必要とする生徒の方が多いです。)

A recent gift to Johns Hopkins allows the school to admit students no matter how much money they can pay. Former New York City Mayor Michael R. Bloomberg announced in November that he is giving a record $1.8 billion to the university. It is thought to be the largest private donation ever given a university. Bloomberg graduated from Hopkins in 1964. He said his gift was meant to support student financial aid at the school and make its admissions process “forever need-blind(*5).”
(近頃あったジョンズ・ホプキンス大学へのギフトによって、大学がいくらお金を使ったとしても、大学は生徒を入学させることができるようになりました。ニューヨーク市の前市長のマイケル・R・ブルームバーグ氏が11月に大学に記録的な金額である18億ドルを寄付すると発表したのです。それは今までに大学に納められた最も多額の私的な寄付金であると考えられています。ブルームバーグ氏は1964年にホプキンス大学を卒業しました。彼は、ギフトが大学による学生の経済支援の助けとなること、そして大学の入学プロセスを「永遠に盲目」にすることを意味していると言いました。)

I’m Jill Robbins.
(私はジル・ホビンズです。)

Jill Robbins wrote this story for Learning English with additional information from John Hopkins University and Inside Higher Ed. Hai Do was the editor.
(ジル・ホビンズがこの記事をジョンズ・ホプキンス大学とInside Higher Edからの追加の情報と共にLearning Englishのためにこの記事を書きました。ハイ・ドゥが編集者です。)

(1)レガシー入学…学校の受験において受験生がその学校の卒業生の親族であった場合に、学校側が優先的にその受験生を合格させるシステム

(2)Inside Higher Ed…高等教育に関するサービスをオンラインで提供しているデジタルメディア企業

(3)アファーマティブアクション…「積極的格差是正措置」 過去に差別されてきた人々(女性、黒人、少数民族など)を積極的に救済する措置。記事の中では、大学側が入学者を選考する際にこの措置を取り、黒人や少数民族の生徒を優先的に合格させていると書かれています。メリットは大学内に様々な人種の人々がいることで多様なコミュニティが形成されることですが、学力的な評価とは違う点で選考が行われるのでそれが公平なのかという点が問題となっています。

(4)アイビーリーグ…アメリカの8つの私立大学の連盟(ハーバード大学も含まれる)

(5) need-blind…入学者を選考する際にその家庭の経済状況を考慮しないこと(経済状況を考慮しない→経済状況を見ない→経済状況に対して盲目である)

いかがでしたでしょうか。また他の記事も日本語訳してみたいと思います。もし良かったら読んでみてください。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

VOA Learning English の本記事のURL⇨https://learningenglish.voanews.com/a/major-universities-ending-legacy-admissions/5249873.html

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