関係形容詞を知る必要があるのか、と聞かれると肯定しづらい…というのが正直なところです。
関係形容詞とは、関係代名詞や関係副詞とは違うところがあります。何が違うのかというと、関係形容詞には「意味(訳)」がある、ということです。
関係形容詞には、「what」「which」の2種類があります。whatやwhichは関係代名詞として使われることが多いので、それらと比較しながら用法を紹介していきます。
関係形容詞whatの使い方
whatを関係形容詞として使う場合には、3つのことを覚えましょう。
①関係形容詞what=all(全て)
②関係形容詞は当然形容詞なので、what+名詞の形で使われる。
③関係代名詞のwhatと同じように、先行詞はない。
例文で確認します。
【関係形容詞】
I gave him what money I had.
(私は持っている全てのお金を彼にあげた。)
【関係代名詞】
I gave him what I had.
(私は持っているものを彼にあげた。)
関係形容詞は関係代名詞と全く違うというわけではなく、〈what money I had〉「私の持っている全てのお金」という名詞節を作ります。
そして、上で確認したように、関係形容詞what=allの意味があるので、〈what money〉「全てのお金」と、形容詞allと同様に扱います。
※whatが関係形容詞だとわかりやすくするために、what+littleかfew+名詞となる場合があります。訳は変わりません。
I gave him what little money I had.
(私は持っている全てのお金を彼にあげた。)
関係形容詞whichの使い方
whichを関係形容詞として使う場合には、2つのことを覚えましょう。
①関係形容詞which=this(この)
②関係形容詞は当然形容詞なので、which+名詞の形で使われる。
③非制限用法でのみ使える。
例文で確認します。
【関係形容詞】
The book was written in French, which language she didn’t know.
(その本はフランス語で書かれていたが、私はこの言語を知らなかった。)
【関係代名詞】
The book was written in French, which she didn’t know.
(その本はフランス語で書かれていたが、彼女はそれが分からなかった。)
関係形容詞witchは関係代名詞と全く違うというわけではなく、非制限用法の連結法として扱います。この例文では訳をbutで補うと良いと思います。
関係形容詞which=this(この)なので、which language=「この言語」となります。よって、例文で出てくる「she(彼女)はこの言語=フランス語を知らなかった」ということになります。
一方、関係代名詞の例文では、whichの先行詞は特定の名詞というよりは、主節全体を先行詞としていると考えられ、「she(彼女)は『その本がフランス語で書かれていること』が分からなかった」ということになり、微妙にニュアンスが変わってくることが分かるかと思います。
また、whichを関係形容詞として使う場合、前置詞+which+名詞で使われることも多いです。
【前置詞+which+名詞の関係形容詞】
He may be late, in which case we should come up with a solution. (彼が遅れてくるかもしれないので、その場合には解決策を考えるべきだ。)
まとめ
「what+名詞」=「all+名詞」、「which+名詞」=「this+名詞」で訳すと覚えておけば、関係形容詞という単元としてはOKだと思います。
関係形容詞について、ここまで言語化する必要があるのかどうかは正直微妙なラインかなと思います。ただ、I gave him what little money I had.や、in which caseなど、よく出てくるものは表現の1つとして正確に訳すことができたほうが良いかと思います。