この記事ではmustと比較しながらhave toについて書いていきます。まずはmustの記事を読んでからこの記事を読んでほしいので、まだの方はどうぞ。https://kitakubustady.com/%e5%8a%a9%e5%8b%95%e8%a9%9e%e2%91%a2must%e3%82%92%e6%8e%98%e3%82%8a%e4%b8%8b%e3%81%92%e3%82%8b%ef%bd%9e%e5%bc%b7%e3%81%84%e6%84%8f%e5%91%b3%e3%82%92%e3%82%82%e3%81%a4must%ef%bd%9e/
mustの意味の確認~have toでも表せる意味~
まずmustの意味を確認します。
①義務「~しなければならない」
You must go back now. (訳)あなたは今から戻らなければならない。
②禁止「~してはいけない」
You must not run in the building. (訳)この建物の中を走ってはいけません。
③強い勧め
You must watch this movie. (訳)この映画見ないといけないよ。
④強い確信
She must be happy. (訳)彼女は幸せに違いない。
この中でmustをhave toに置き換えられるものは①義務と④強い確信です。
義務 〇You must go back now. ⇒ You have to go back now.
強い確信 〇She must be happy. ⇒ She has to be happy.
逆にmustをhave toに置き換えることができないものは②禁止と③強い勧めです。これができない理由は少しずつ説明していきます。
mustとhave toのニュアンスの違い
まずは、mustは強い意味をもつ助動詞なのですが、must>have toであることを覚えておきましょう。have toにはmustほどの強さはありません。shouldも含めると、強さとしてはmust>have to>shouldとなります。
また、mustは主観性が強く、have toは客観性が強いです。例文で確認します。
You must go back now.
話し手の主観的な感情で「戻るべきだ」というニュアンスが含まれています。
You have to go back now.
起きている状況から客観的に判断して「戻るべきだ」というニュアンスが含まれています。
mustの意味③強い勧めはhave toでは表せないのはhave toに客観性が強いためです。主観的な思いがないと話し手は受け手に何かを勧めることはないですからね。
mustでは表せないhave toの意味 不必要「~する必要はない」
mustは否定文にすると禁止の意味をもちますが、have toは否定文にすると不必要の意味をもちます。混同させないようにしましょう。
You don’t have to go there.
(訳)あなたはそこへ行く必要はない。
もし、mustを使うと、
You must not go there.
(訳)あなたはそこに行ってはならない。
となってしまうので、意味が変わってしまいます。
mustではできないhave toの用法~時制を変えられる~
mustは助動詞であり、過去形もありません。なので、時制を変えて義務について言いたい場合はhave toの時制を変化させて表します。強い確信の意味の方は時制の一致のために過去形にするなど時制を変えることはできますが、意味的に時制を変えたい場合はないと考えて良いので、ここでは割愛します。
(mustをつかっても過去を表すことができますが、それはまた別の記事で書こうと思います。)
〈過去形〉
I had to go there. (訳)私はそこに行かなければならなかった。
〈未来形〉
I will have read the book. (訳)私はその本を読まなければならないだろう。
〈完了形〉
I have had to wait for three hours. (訳)私は3時間待たなければいけなかった。
〈進行形〉
I am having to do my homework. (訳)私は宿題をしなければならなくなっている。
以上になります。ポイントとしては「完全にmust=have toではない」というところでしょうか。また別の助動詞と似たような意味を持つ表現について書きますので、そちらもどうぞ!