too〜to…といえばso〜that…の書き換えだと直線的に思う人も多いと思いますが、あまりいい思考だとは思っていません。個人的にはtoo〜to…はこういう用法で、よく似た用法でso〜that…があるから書き換えてみようくらいの思考でいいと思っています。何が言いたいかというと、まずはそれぞれの用法を正しく理解してから書き換えのことを考えた方がいいということです。
too〜to…は「否定」の意味が入ることを意識しよう
The problem is too difficult to solve.
(訳)その問題は解決するには難しすぎる。
(訳)その問題は難しすぎて解くことができない。
too〜to…は一応2通り訳し方があります。「…するには〜すぎる」と「〜すぎて…できない」です。「…するには〜すぎる」は直訳的で、ぱっと見はこの訳の方がしっくりくると思います。ただこの訳にはあまり囚われないようにしたいです。so〜that…への書き換えを考えてのことです。「〜すぎて…できない」の訳は覚えていないとできません。too〜to…には見た目上可能(canなど)や、否定語(notなど)が入っていないので、「できない」と訳すことが難しいです。しかし、この訳ができないと書き換えの思考に繋がらなくなってしまいます。なので、この「〜すぎて…できない」の訳は必ず覚えておきましょう。
(分かりきっているかもしれませんが、tooの後には形容詞か副詞が入ります。)
少し長くなってしまいましたが、重要なのは、too〜to…には「否定」の意味が入っているということです。これを覚えておくと書き換えに対応できます。
too〜to…の、この文はあり?
The problem is too easy to solve.
このtoo〜to…の英文を2通りの方法で訳してみます。
・「…するのは〜すぎる」のパターン
(訳)その問題は解くには簡単すぎる。
このパターンの訳はまあありかなって感じですね。あんまり日本語でこう言うことはない気はします。しかし重要なのはtoo〜to…には「否定」の意味が入ることです。次のパターンを見てみましょう。
・「〜すぎて…できない」
(訳)その問題は簡単すぎて解くことができない。
これはおかしいですよね。簡単なら解けるでしょう、とつっこんでしまいます。なのでこの訳は適していないし、そもそもこの英文自体が変なのではと思います。一応上のパターンでの訳はできたので、絶対に間違いだと断定はできませんが、普通使わないと思っておけば良いでしょう。
同じようなことを言いたいならこれが普通だという英文を紹介しておきます。
The problem is easy to solve.
It is easy to solve the problem.
to不定詞に意味上の主語を加えたい場合は「for」
The problem is too difficult to solve.
この英文にto solveの意味上の主語を加えたいと思います。「解く」ということをする人を加えるということですね。
「for+(意味上の主語)」をto不定詞の直前におくことで意味上の主語を加えることができます。
The problem is too difficult for me to solve.
(訳)その問題は難しすぎて私は解くことができない。
(=(訳)その問題は私にとって解くのは難しすぎる。)
to不定詞の目的語は省略される?!
The problem is too difficult to solve.
この英文のsolveは他動詞なので、本来は目的語を導くはずです。しかし、too〜to…の文では、to不定詞の他動詞が導く目的語が、主語と同じ場合は省略をするのがルールです。
×The problem is too difficult to solve the problem.
また、代名詞で受けるのもダメです。
×The problem is too difficult to solve it.
因みにfor+(意味上の主語)がある場合には代名詞で受けてもいいし、省略してもいいです。
○The problem is too difficult for me to solve it.
too〜to…のまとめ
・訳し方は2パターンだけど、できないという否定が入る方が普通
①「〜すぎて…できない」 ②「…するには〜すぎる」
・to不定詞の意味上の主語を加えたいならto不定詞の直前に for+(意味上の主語)
・to不定詞の他動詞が導く目的語が主語と同じ場合は省略をする(代名詞も省略)
まずはtoo〜to…自体をしっかりと理解して、それから書き換えに挑みましょう。so〜that…も記事にするのでそちらもどうぞ。